工場見学で見たフォント
先日、サントリーの工場見学にうかがった時に見たサインシステムが秀逸であった。アイボリーの地にこげ茶色の文字(もしくはこげ茶地にアイボリーの文字)、空き気味に組まれた文字により視認性をあげ、空虚感で注目を促す。アイコンの簡便さ、書体の選択。これだけ隙の無いシステムであれば、誰かが監修に入っているはず。非常に気になる。
いくつか気になる事もある。
- 和文書体がいくぶん扁平な気がするのは気のせい?この書体名が気になります。ひょっとして、全国で消えつつあるゴシック4550の復活事例なのか?*1電子書体化されたという事か?それともただ何らかのゴシック書体を縦方向に90%圧縮しただけか?
- 欧文書体はエレガントな割にユニバーサルデザインも考慮した書体のようだが、このフォント名は?
- トイレのアイコン、特に子供のオムツ替えのピクトグラムが、DIC川村美術館のピクトグラムの傾向に似ている。特に子供の体から脚にかけての曲げ方。このピクトグラムだけ頂戴したのか、それとも監修者につながるものなのか?*2
*1:東京、仙台の地下鉄など、黎デザイン事務所の施工事例に多く使われたが、写植の衰退に伴い新ゴ等に制定書体を変える所が増えた。
*2:DIC川村美術館は改修に伴い、日本デザインセンターの色部義昭氏によるサインシステムで統一された。http://kawamura-museum.dic.co.jp/news/20080521_1.html、http://www.sign.or.jp/award/42nd/42nd_sokuho.html