あおしまの日記

あおしまさんの日記らしいです。個人的に興味がある事を時々書きます。スマートウォッチPebble日本語パックを作成、公開しています。

市販薬ネット通販議論に対して誰でも出来るたった5つの事

先日の「医薬品新販売制度の円滑施行に関する検討会」傍聴記録が出てきた。
http://xtc.bz/index.php?ID=516

私はとある中小製薬会社の風邪薬を長年常備携行している。もうかれこれ20年以上になる。誰にでも勧められるものではないが、私にとってはこの薬は非常に具合がよろしい。おそらくは薬効は弱いものの、その分無駄に体力を奪わない事が回復を助けているのではないかと考えるが、その通りかは確かめようがない。ただ大事な事はひとつ、「その薬は自分の体に悪影響を与えない」という絶対的な信頼である。

ただ残念な事に、中小製薬会社が流通させる事が出来る範囲は限られており、残念ながら全国の薬局薬店で買える訳ではない。ある地方の薬店でよく見かける程度の流通量だ。このような市販薬を近隣の薬店に注文したところで現在の流通では取り合わないし、取り扱ったところで顧客一人が買う量はたかが知れている。こういう時にネット通販は非常に助かっていた。なくなった時、期限が切れたときに「あそこで買えばいい」と思える流通経路があるからである。ネット通販でこの薬が買えることを知るまでは、その地方に行く知人等に頼む等の方法で購入しており、切れたタイミングで買おうにも融通が利かないものであった。

しかし、この年末年始あたりからその市販薬の通信販売が禁止されるとの話が持ち上がっていた。そのあたりからこの問題を個人的に考え、問い合わせを行ってきた。その経験を踏まえ、少ないだろうとは思うが同様の問題を抱える方々に、あなた方にも今すぐ出来る、現状を変えられる可能性を秘めた5つの方法を紹介したい。


  • まずは目的の薬を作っている製薬会社に問い合わせる。これはあなたの会社の薬を必要としている顧客の存在を周知させるために必要。最寄の薬局で既に取り扱いがある店舗を聞いておく。(これは現実的に問題に対処する為に最終手段として取っておく。)
  • 置き薬屋に問い合わせて「目的の薬”のみ”を置く置き薬セットを作って欲しい」とお願いする。2言目には「業界の代表が、きめ細かい対応が出来る我々は全国津々浦々まで届ける事が出来るからネット通販はいらないと審議会で言っていた。」*1と言ってとにかくお願いする。
  • 置き薬屋が応対できなければ、置き薬業界団体に「御相談」する。「ここもあそこも対応して頂けません。正直困ってます。」とお問い合わせ。「我々には出来る」と理事長様が仰っている組織ですから、納得いく回答が得られるまで、言葉は丁寧に粘り強く。
  • また、入手困難な薬を近くの薬局薬店に問い合わせる。取り扱ってくだされば、丁寧にお辞儀して必要な分量を購入する。ただ残念な事に「お取り扱いしておりません」と言われるだけになるだろう。
  • もし応対がなければ薬剤師会に「ご相談」する。「扱ってくれません。どうしましょう?」問い合わせる。「我々はちゃんと販売します」*2とトップが断言する組織ですから、納得いく回答が得られるまで、言葉は丁寧に粘り強く。

私はこれを読んだ全ての人間に上記の行動を取って欲しいとは思わない。ただ、私と同様に困る可能性を持つ人は、是非自分の意思で、出来る範囲で意思を表明してはいかがだろう?

*1:医薬品新販売制度の円滑施行に関する検討会5/11における発言より。足高喜宣(日本置き薬協会常任理事長)「大臣は薬が届かないところがあったら良くない。不便があったらよくないと言った。日本で現在流通している4000アイテムの医薬品すべてが離島であろうが僻地・山間であろうが届かなきゃいけないのか、それとも多少アイテム数が少なかったり、多少不便はあっても、北海道の山の中であろうが東京の離島でも対面で届かけることができるのか。我々は『全部に届けることができる』と言ってきた」

*2:児玉孝(社団法人日本薬剤師会会長)「離島であろうが僻地であろうが、我々はちゃんと販売します。」