あおしまの日記

あおしまさんの日記らしいです。個人的に興味がある事を時々書きます。スマートウォッチPebble日本語パックを作成、公開しています。

上に行くほど

国産ロケットはなぜ墜ちるのか
国産ロケットはなぜ墜ちるのか

この本は非常に興味がある。id:isanaさんの紹介以来、松浦さんの本が気になっているのもある。
id:isana:20050523:p1)今度何とかして読まねば。*1


で、その感想に気になるものがあった。
http://crocro.com/00000106.html#20050621003853

日本は上に行くほど「理系の物の考え方ができない人だらけになる」ということ。

あーあ。それを言っちゃあおしまいだと思うのだが、大変納得。

それはこんな事があったせいでして......

知人の縁で、とある国内有数のクリーンルームに入る機会があった。クリーンルーム中に入ると、片隅にクリーンルームにはおよそ必要のないと思われる厚手のビニールが折り畳まれた物と、塩ビパイプを組んで四角い枠にしたものとが沢山置かれていた。機器のメンテナンス時に使う隔離環境のための急造テントかと思って聞いてみたら、「ダイジントンネル」という答えが返ってきた。何の事だかわからなかったのでいろいろ聞いたところ、こういう返事が返ってきた。

  • ここは議員さんやお役人さんがたまに視察に来る。
  • 彼らは居住空間を見ても何も面白い物がないので、クリーンルームに入りたがる。
  • しかし、彼らの中には、無塵服を着たがらない人がいらっしゃる。「何でこんな窮屈な物を着なくちゃならんのだ!」と怒り出す方もいる。
    • 世間的に偉ければ偉いほどその確率が高くなる。
  • 予算の絡みもあるので、無下には出来ない。
  • しかし、まさか背広のままで中に入れるわけには行かない。だが無塵服を着たがらない人を中に入れなければならない事態。まさに二則背反。
  • よって、そういうプチやんごとなき方々の御無体な(理不尽な)要求の妥協案として、この塩ビパイプと透明ビニールで作ったトンネルがある。
  • 実際には、背広のままここを通ってもらい、このトンネルの中から水族館よろしく覗いてもらう事で妥協する

という事だそうだ。(一部脚色有りだが大筋の話は変えていない)

日本の科学技術の最先端は、こういう無知で傲慢で理科的素養が皆無な方々にハンドリングされているのですなあ(詠嘆)。

ちなみにリアルやんごとなき方は、無塵服をお召しになってお入りになられたのだそうだ(笑)*2

*1:あ、でも違う本の紹介だ。ということは3冊か......orz

*2:ちゃんと敬語を使いわけている所にも気付いていただけたでしょうか?