Palm Portable Keyboard をUSB接続化(2020年)
Palm Portable Keyboard
ふた昔ほど前、Palmという名のPDAというものがありました。シンプルなCPUで、乾電池駆動。通信はシリアルベース。そのシリアルポートを介して、多種多様な拡張機器が作られました。
中でも画期的だったのは、4つ折りに畳めるフルサイズキーボード、Targus Stowaway Keyboardと、そのOEMである、Palm Portable Keyboardでした。
QMKのあたりを調べていたら、やはりArduino+QMKでUSBキーボード化できそうなので、挑戦しました。
qmk_firmware/converter/palm_usb
基本情報はこちら。
https://github.com/qmk/qmk_firmware/tree/master/keyboards/converter/palm_usb
もともとは、こちらのコードを、QMKの枠組みに移植したものらしい。
こちらでは、接続端子も3Dプリンタで作るように、作例とデータが公開されています。
https://github.com/cy384/ppk_usb
ただ、コネクタだけだと使い勝手が悪いので、ちょっと改良して、ProMicroを収められる一体のコネクタを作成してみました。
- PalmIII用
- PalmV用
PalmIIIとPalmVは、ピンと配線が一緒です。
端子用のワイヤーは、海外の人の表記なのでAWG26(でもEther線を剥いて使った)とありますが、私は0.45mmの銅ワイヤーを使いました。0.55mmでも良いかもしれません。
https://www.yodobashi.com/product/100000001002995784/www.yodobashi.com
上から通して、下に回し、もう1度上に回してグッと引っ張ると、動かなくなります。
ProMicroを使う場合、使う端子が2、3、5、7、GNDなので、USB端子を左に向けて配線すると、スマートに仕上げられると思います。GNDだけ空中に被覆線を使うと便利でした。銅針金はハンダ濡れが悪いので、紙やすりで擦ると良いです。(完成写真はThingiversにあります。)
動作確認
USBケーブルをつなぎ、キーボードのPalm用端子に変換回路を差し込みます。
パソコン側の入力を確認します。文字が打てたらOK。
動作が確認できたら、ProMicroを両面テープでケース内に固定します。
配列を変えたい
QMK configuratorを使って、カスタムファームウェアを作ることができます。それを持ってきて、QMKToolboxで書き込みします。
感想
結構使える感触を得ました。タブレット等と使うと、持ち運びもコンパクトで、面白いかもしれません。