あおしまの日記

あおしまさんの日記らしいです。個人的に興味がある事を時々書きます。スマートウォッチPebble日本語パックを作成、公開しています。

Macを母艦にmylo COM-2を使う

myloを使い始めて数ヶ月。結構便利に使っている。はじめは動画プレーヤーとしてだけのつもりで買ったわけだが、文書打ちもまあまあ使えるし、ブラウザにも世話になっている。意外と外で公衆無線LANが捕まえられる場所があり、つくばエクスプレス内(駅構内、特定の車内)でも使えますし、いきつけの飲み屋には無線LANがあるのもあって、行動範囲内の通信手段には不自由していない。

新たに加わった動画撮影にしても、ひとむかし前のデジカメ動画ぐらいのレベルではある。CPUを使ってソフト的にリアルタイムでH.264/AAC化しているのだから、表向きあまりすごい仕事ではないように見えるが実は結構激しい事をしていると思う。

ところで、私は母艦がMacなので、標準的な使い方はしていない。しかし、あまり不自由していない。そこがこの機械のOpenさを示しているところでありエライ所でもある。そんな所も含めて、Macを母艦にしてmyloを使ってきた感想やらいろいろを書いてみたいと思う。

  • まず本体をUSBで直結すると、本体内蔵のフラッシュメモリ1GBと、メモリースティックカードリーダーの2ドライブ構成のデバイスとしてMac側には見える。基本的にはwidget以外は内蔵メモリ領域は使わないのが吉。ここを介してメモリースティックへデータを送り込む事もできるが、メモリースティックのリーダーを使う方がmylo自体への負荷が少なく、速度も速いので、基本的にはメモリカードのみでデータを受け渡すのがより良い。メモリカードは4GBぐらいが望ましいのではないかと思う。(2GBだとちょっと足りない。後述。)メモステDuoの方が何だかんだ言って不安がないので今はこちらを使っている。(microSD変換も使っていたが、中のメモリカード接触不良の時に固まった事が2回ほどあった。こうなるとリセットせざるを得ない。)
  • 動画変換は基本的にH.264/AACで320x240もしくは縦240以下であれば良いようだ。フォーマットとしてはiPod向けと変わらないが、より厳格である必要がある。特に拡張子はmp4でないと扱ってもらえない。とりあえずVLCなんかでも変換できるがまだるっこしいので、iPod時代からの方法であるコマンドラインエンコーダーシェルスクリプトで回すのが楽で落ち着いた。ffmpegで動画サイズ320x240もしくは320x180(16:9なものなど)、ビットレート512kぐらい、音声はAACで441kHz/128kぐらいにすれば、1時間番組は100〜200MBにおさまる。4GBのメモリカードに10番組以上入れても余裕がある。2GBだとちょっと足りない。
  • 映画DVDなどは本当は16:9というか720x480にしたいところを逆にむりやり320x240にして変換しておくと、少し面長になるが、modeの切り替えで拡大モードの時は両サイドが広がるし、コントロールバー表示モードのときに両サイドが広がった状態で表示されているように見えるので、ワイドっぽくなる。320x240サイズのときは、modeで切り替え可能な表示モードが3種類ある(320x240原寸+コントロールバー/640x480全画面/720x480?全画面ワイド)しかし、320x180でエンコした時には全画面ワイドが無くなり2モード(320x180原寸+コントロールバー/640x360全画面)だけになる。
  • サムネイルもffmpegを使いimage2出力で160x120のjpegファイルとして拡張子thmとして出せることは出せるが、ファイル数も倍に増えるしインデクシングがとろくなる事もあり、メリットを上回るデメリットがあるので使わなくなった。その代わりファイル名を日本語で詳しく書いておくほうが、番組特定に結構使える。(長くても自動スクロールするので。)また同じ番組などでは日付や内容を先に書いたほうが頭揃えの時に違いがわかりやすいのでおすすめ。
  • VIDEOフォルダに動画ファイルを入れるわけだが、拡張子がmp4で終わっていないとフォーマット的に合っていてもビデオプレーヤーにお断りされるので要注意。10ファイルほど投げ入れてさて見ようと思っていたら拡張子がm4vで(iPodのときはこちらの方が望ましい)時間つぶしが出来ずに泣いたことがある。それ以来、拡張子を一括変換するシェルスクリプトをメモリカード側に備えておき、転送後にそのスクリプトを実行している。
  • テキストも、外部メモリカードに保存する事で、母艦とやり取りできる。ただしサイズ上限が4KBなので、そこを考える必要がある。
  • 日本語入力のPOBoxはなかなか優れている。変換もサクサクできている。キーボードで使う事もあり、リナザウCシリーズで使っていた頃と感覚的には変わらない。しかし、単漢字変換や、短い文字数のワードの時に、それ以上の長いワードの方が候補として優先して出てくる(これから数文字入れることを前提とした候補が先に出てくる)傾向がある。「ここまでで区切って、最良の候補」を明示できないため、短いワードは結構うしろの候補まで手繰る必要が出てくる。(たとえば「木」を出したくて「き」を入力すると、「き」で始まる言葉が延々続いて、単漢字の「木」「気」などはずいぶん後ろに追いやられている。)Palmリナザウの頃はEnterを押せば現時点で入力文字列だけ確定で、その中で最善候補を探すモードに入れたので単漢字なども出しやすかったのだが、myloではEnterすれば変換確定でそのままの文字列が入力決定されるし、明示的な区切りを指定するキー操作が見当たらないので、こういう事態が起きる。もしFn+何かで入力の区切りを示せるなら、その操作が知りたいところ。
  • 無線LANで接続する条件は、一度つながると記憶される。記憶されたAPについては、電波の強度から接続可能性を考えて自動的に可能性がありそうなものから順番に接続してくれる。これは便利。
  • ブラウザはFlashに対応しているのが大きい。見られないサイトに当たった事はない。
  • Skypeは(無線LANの部分も含めて)帯域さえちゃんと確保できれば、チャットも会議も出来て、ほとんどパソコンでやっているのと変わりません。本体で話しても音が綺麗に聴こえますし、携帯用イヤホンマイクでも使えます。
  • 写真は案外鮮明に写っているように見えるが、液晶が綺麗だからというオチもあるので、パソコンで確認して、少しシャープマスクを掛ける方がいいようだ。
  • 充電に関してはUSBのデバイスとしてネゴシエート出来ない場合は充電モードに入らないようだ。(V+に5V掛かっているだけの仕掛けではダメ。)また、その場合は充電中に本体操作は行えない。USB充電はこの点が注意。だから、ACアダプタでの充電のほうが結局便利でおすすめ。USB充電はパソコン本体などにつなげる場合に知らないうちに充電されていたぐらいの感覚が望ましい。

後半はべつにMacでなくてもいい話ばかりだったが、こんなわけで、動画とWebとメモ取りなら、母艦がMacでも十分やっていけます。