あおしまの日記

あおしまさんの日記らしいです。個人的に興味がある事を時々書きます。スマートウォッチPebble日本語パックを作成、公開しています。

どこが本質なのか?

ネットインフラただ乗り論争の本質
http://japan.cnet.com/column/pers/story/0,2000055923,20101839,00.htm

ただ日米の事象を列記しているに過ぎない駄文の、どこが「本質」なのやら、私には少しも理解出来ず。*1

NTTの立場での問題は「手持ちの客が一杯動画を見て帯域を消費するにも関わらず、そのための帯域を確保するためのコストは客からはもらえない」ということだ。確かにそれは問題だろう。しかしその本質は、

  • 日本のインターネットが網状ではなく樹枝状(笑)*2
  • 価格設定を間違えたと気がついたものの、値上げは出来ないし八つ当たりしか出来ない現状
  • 大阪有線みたいなゲリラインフラ*3は大企業の敵だ!という感情論

が綯い交ぜになった錯乱したジジイの苦悩ではないか。

そもそも、日本のインターネットがほんとうに網状なら、ことGyaoに限れば大阪有線が上位の回線会社に帯域に見合った転送料を順当に払えば、それが玉突き的に周辺の回線業者に波及しその分のお金は拡散するはずである。

しかし、現状日本のインターネットは樹枝状であり、しかも階層構造の上位である基幹線はNTTが大いに幅を利かせている。だから脅威論を叫ぶジジイは一気に煽りを食らって困っているのである。

そもそもはこんなイビツなインターネットで下々の回線料を集約する体系で荒稼ぎしておいて、今更それが増強出来ない*4所に持って来てトラフィックが一気に増えたので泣きを入れるというみっともない話な訳で。それが言ってる偉い人本人にもわかってないからさらに情けない話。訳がわからん上に墓穴を掘っているようにしか私には見えない。

しかも、NTTはGyaoには噛み付けるけどあんなに日本の映像が蓄積されているYoutubeはどうですか?と。ほら海を越えて早く噛み付けと。でも出来ないでしょう?国内の弱者にはタカることが出来て、海外のASPにはタカれないんだから、それは二重基準であるし、上記の問題を是正しないと解決しない矛盾である。

となれば、インフラただ乗り論はただの感情的イジメでしかないと結論付けていいのではないだろうか。

*1:こんな駄文を書いて「主任研究員」だと言うんだからずいぶんといいご身分ですね、と裏で騒いでいたら、y氏に「現状を列記した駄文で稼ぐのが日本の『偉い人』の稼ぎ方であり、この文章のポイントなんだから、大人しくしてなさい」とたしなめられたorz

*2:恥ずかしい話であってあんまり笑う所ではない。

*3:その昔は勝手に他社所有の電柱を利用してさんざん揉めつつ勢力を拡大して来た。現インフラはそういった歴史の上に構築された物である。

*4:もう主要都市間の基幹線敷設は一段落という事で、これからが投資を回収する時期にある